ゆれる

長めに喋る事〜!

墓参り2018

 

ギラギラと熱い日差しに刺されながら大阪メルパルクホールへ。前にテニミュで一度行ったな〜と…その時は二階席でシャカリキファイトブンブンの振りが覚えられず諦めたところに桃ちゃん先輩が現れてハイタッチしたんだったなぁ。

 

今日は演劇女子部のファラオの墓観劇です。ちょうど一年前、盟友ぱこさんと初めてモー娘。の現場を共にしたのがこのファラオの墓。あれから一年のうちに10期バスツアー、どぅーの卒コンと歴史的な現場を共にする事になるなんて思わなかったよね。

今年は大阪でもファラオをやってくれるとの事で一人で観劇。観た公演分のパンフレット及びピンポスは完売、日替わり写真も焼け野原。悲しみの気持ちで帰路についています。

そして忘れないうちに感想をまとめなければと文字を打っています。

 

全体の構成的な面では明確にスネフェルを主役として置いた事によって去年よりも分かりやすさが生まれた気がしています。去年の自分の感想を読み返してもやはりサリオキスとアンケスエン側の質量に物足りなさを感じていました。サリオキスとスネフェルのダブル主演であるからしてどちらも取り上げなければならず、量や尺的なものは恐らく大差ないのにどうしてもスネフェル側が濃く感じてしまう。

その点で分かりやすくスネフェルに重点を置いて母の要素を足し、スネフェルの背景を充実させた今年の構成は良かったのではないかと思います。サリオキスには申し訳ないけど…。

 

その影響でサリオキスとアンケスエンの恋がほぼほぼ省かれていたのですが、結果アンケスエンが死ななかった事もスッキリしていたように思います。

アンケスエンの死が軽くなってしまった事が少し残念であったので、そうなるよりは幼馴染であり婚約者のスネフェルを心配する気持ちと貴族として国民を愛する心を持ち、一方でスネフェルとの愛のない婚約を拒む美しく聡明な姫というだけの方がかっこいいです。

なので、構成としては今年の方が重点が分かりやすく演出もやりやすかったのではと思います。原作未読なのであくまでこの劇だけを見た私の感想です。

 

続いてキャストについて。

まず、去年と変更があった人たちの中で成功しているのは

アンケスエン まりあ

ジク まーちゃん  かなぁと。

 

ふくちゃんは貴族役が似合うしこれまでもこなして来てるのでアンケスエンも似合っていましたが母性や情、包み込むような広い心が伝わってくるので去年のようなサリオキスとの恋もぴったりだったなぁと思うんですが、今年の構成だとアンケスエンはまりあの整った顔と美しい姿勢で以って情よりも聡明さを押し出す方が合っていたと感じました。(お歌の面でややハラハラしたところもありますが歌パート少なかったので許容範囲)

 

まーちゃんは去年トキ役でしたが、すごく可愛いし砂漠の鷹の結成シーンもかっこよかったしエロシーだったんですけどストーリーテラーとしては何を言ってるか聞き取りづらかった記憶があります。

対して去年のジクははーちんで、あれはあれではーちんらしさが活かされる良いチョイ役で良かったと思うんですけど。今回のジクは180度変わってワルな役で、ちょっと狂ってるようなところがやけに優樹佐藤にハマっていました。

オープニングからジクだけ杖を使った振りで他と違っていて気になりすぎたし…ケス大臣、ジク、マリタの三人で悪の一味〜!というワル感がマシマシでかっこよかった。前回一人ちょっと浮いてたマリタもかなり活きたし、ケス大臣も手下が増えて去年よりも強そうに。

動乱中の殺陣でも、マリタvs.サライ、ジクvs.イザイの対比が面白かった。マリタと武器や戦い方が違うのでバリエーションが増えた。杖をバトンのように回しながらギャハハって笑ってちょっと狂ってるのがほんとにヤベー奴って雰囲気で…。

あれ?この役、去年はケス大臣に弱み握られて証言させられるポケポケな役じゃなかったっけ……????ん??

今年のジクは佐藤優樹しか出来ないジクでした。同じ役を話の作り方でここまで変えてくるのは面白い試みだなぁ〜と素直に感じました。去年のトキ役よりも伸び伸びと演じられていた印象も受けます。まーちゃんにストーリーテラーは自由度も低くやっぱり荷が重いかなぁと…。

 

今年はふくちゃんがトキ役なのは少し勿体無く感じたりもしましたが、アリがトキの息子として出てきて、ふくちゃんの有り余る母性をそこに回してきたか!と面白かったです。アリは去年よりもパビ寄りのキャラ設定で、母親トキに怒られるシーンがあったりで凄く記憶に残ってます。まりあが演じるとすらっとした心優しい青年、ちーちゃんが演じるとバブバブ感の残る可愛いショタ。キャストによってキャラ感を変えてくるのはジクとアリどちらもかなり良い変更だったと思いました。

 

あかねちんとよこよこの交換は本当に本当にどっちも良くてどっちも朗らかで、交換させる二人が最高過ぎる。

どっちもキャラ感は似ててスネフェル、サリオキス両側の息抜き、ちょっとおまぬけで可愛くて憎めないキャラたち…。

悲しいお話だからこそこの子達(+アリ)が必要不可欠なんですよね…。あと安定のネルラ飯窪お姉さんね…ファラオの墓におけるオアシス…泣

 

あとちぇるのイザイですが、すげー面白かった……面白かったんですけど、イザイの実はいい奴っていう意外性を出すにはちょっとコミカルすぎるかな〜と…

去年ナイルキアという大役を見事に演じ切ったので、これまた180度違うイザイという役を演じるちぇるを楽しみにしてましたが、やっぱりナイルキアの方が似合ってるよなぁ〜と…。荒くれ者の頭領っていうのは誰でもできる役ではないと思うので…。持ってる雰囲気もあるしなぁ〜。

でもちぇるの野太い歌声や掛け声を聞けたのは新鮮で良かったです。

 

 

ここからはメインの人たちについて。

 

◼︎ナイルキア小田さん

究極のぶりっ子歌唱ここに極まれり…

あの、なんなんですかあの声わ……えっと、あのぅ………囁くような響かせまくるハミングのような……え…???

去年のちぇるルキアはなんだろう、か弱いのだけど、それでも王族としての誇りとか兄への強い思いを内に持ってる妹だったんですけど、小田ルキア8割増にか弱くて純潔でまっさら………。

本当に何も知らない女の子ですょあれわ……ひぇぇ…メネプ神官の家でのソロパートの溢れて階段を転がってくみたいな歌い出しから、もう一度母の胸に抱かれ〜〜〜って高らかに立ち上がってゆく歌声…。

なんみぃだ♪とんまらないぃっわぁぁ♪♪♪あんなぁた♪♪やさしっすっぎっるかっらぁ〜〜んあ♪♪♪

止まらねーよ!!!!

なんなんだ……無垢で可憐で庇護欲を掻き立てまくるあの娘は…汗汗 動揺が止まらん…止まらんぞぉ……。

いや、ほんとに、ちぇるルキアもめっちゃ可愛くてさ、ほんとに妹らしい妹でさ、ほんとにちぇるで良かったなぁ適役だったなぁって去年散々思ったんですよね。いやぁ小田さん……すげぇ…改めてすげぇや…。前髪のある小田さんはお目目の大きさが倍くらいに見えるのでほんとにきゅるきゅるりん♡なんですよねぇ…お花の髪飾りも(バラっぽい造花でアレ?って思ったけど)乙女♡て感じで可愛かったです。

ただ一点だけ、あまりに無垢でか弱いところを前面に押し出し過ぎて王族としての振る舞いや雰囲気はあまり感じられなかったのが個人的には引っかかるところがありました。何度も言いますが原作未読なので原作がそういうキャラなら申し訳ないんですけど…。

サリオキスの死を知って森で自殺しようとするシーンも、ちぇるルキアは「兄が死に、このまま自分だけ生きながらえるより死んで兄と一緒のところに逝こう」って感じたんですけど、小田ルキアは「お兄様が死んでしまったなんて…つらい…悲しい…ひとりぼっちでなんて生きてけない…無理…」っていうふうに感じてしまったんですよね…。

スネフェル様にメロンメロンな小田ルキアめちゃくちゃ可愛くてほんとにマジでウフフ〜アハハ〜こいつぅ〜!♡ミ♡ミ♡ミ♡ミ♡ミ♡ミっていう幸せ感はめっちゃあったんですけど、兄とスネ様両方の為に死を選ぶ覚悟を持つような強さを持ってる気配は感じられなかったので突然覚悟キメたときにはえ??!あれ?これまでのキャッキャウフフモードをそんなすぐ捨てれる?!って思ってしまった。「スネフェル様が好きっ♡」って目が言ってたじゃん……。その点においては去年のちぇるルキアの常に迷いながらも自分の芯を持っている王族の女の子の方が覚悟キメて高潔に死を選ぶという行動は辻褄が合うなぁ〜〜と。

いやでも本当に小田ルキア可愛さの権化。カテコでも「昔からぶりっ子する癖があって学校では女子に不人気だった(大意)」と衝撃暴露してくれた小田さくらさんほんとに最高の女だ…。

ソーユードンハフトゥ〜ウォ〜リウォ〜リ まも〜おて〜あ〜げ〜たい〜〜♪♪♪♪♪♪コーズアイラ〜〜ビュ〜〜♪♪♪♪

いやでも小田ルキアは守ってあげたいが、小田さくらにはむしろ守られたい、そうだよな?

ファラオの墓ハピエンverのスネナイが小田ルキアで見たいです、切実に。Neinのエレミシャみたいになっちゃう…♡

 

◼︎サリオキスかえでぃー

今回はスネフェルメインだったので分かりやすかった分、前回を観てる身からするとサリオキスはちょっと不遇になってしまいましたね。小田さんがナイルキアな今回はサリオキスを演じられるのは本当にかえでぃーしか居ない気がするので順当な配役なのかなぁと。

この構成上、サリオキス的にはナイルキアがスネフェルを愛していたからこそ死を選んだ事を知らない状態で結末まで進むようになってしまう。最後もスネフェルを刺してからスネフェルが死ぬまでセリフもなく床に倒れてるだけだし…。

でも、かえでぃーから溢れる真面目で硬派なオーラからはアンケスエンとの恋模様を想像出来ないな…っていうところもあったのでスネフェルメインの構成でのサリオキスという分量でちょうどよかったのかも知れないとも思います。

去年の公演は結局太陽の神殿編しか観てないのですが、どぅーのサリオキスの主人公感と言ったら……。元々の明るさ華やかさ清廉さとあの軟派さ、それがあってあの物語の主人公というオーラが生まれていたと思うし、また、どぅーだからこそ敵国の姫、それも仇の婚約者に恋してしまうところも、まぁまぁ…チューされてしもうたらなぁ…しゃーないか〜あり得るわな〜〜って思えてしまうんですよね。

かえでぃーってほらモロ硬派です!!!ってイメージなので、そういう点ではイザイの方が似合っていた気もします。

また、サリオキスって最後の方になるまでずっと衣装が地味なんですよね。奴隷の中に身を潜めてるからなんですけど、やっぱりその地味目な衣装で映えるのはどぅーのお顔だったからかなって。かえでぃーはお顔がシンプル目なのでイザイのようにあれこれ飾り付けるアイテムがあって舞台に映えてくる筈なんですよね。砂漠の鷹バージョンの衣装はめちゃくちゃ似合ってました正義のヒーローって感じだった。ちょっとしか観られなかったのが残念過ぎます。

 

比べるのは少し違うかも知れませんがとにかく工藤遥のサリオキスの主人公としての溌剌としたオーラは一目瞭然で、だからこそ太陽の神殿編でスネフェルの方が方が話が重い事に勿体無さがあったんですね。正統派主人公オーラが凄いサリオキスよりもヒール側主人公スネフェルの方が印象に残るってどないやねん……っていうモヤモヤが…ね…。

 

総合的には、スネフェルメインにした為にサリオキスは恋愛面を省かれて硬派で真面目な復讐者と兄っていう属性になったので前作からすると勿論物足りないし不遇なんですけど、そうなるのは仕方がないのかなぁと。今回のサリオキスはその点かえでぃーでぴったりだったのではと。自分硬派ですから。的な。

かえでぃーはめちゃくちゃ暗い主人公の役とかスゲー似合うと思うんだよね…。演劇女子部では絶対あり得ないけど、なんて言うか日本の文豪が書いてる話の主人公みたいな。思いません??わたしだけ?汗  怪しくて淫らなお姉さんにそそのかされる青年役とか真面目に似合う…戸惑いながらも逆らえないんだよなぁ…真面目さとの葛藤に苦しむんだよ…全部わたしの性癖なので申し訳ないです。

 

そう言えばキャスト発表当初、サリオキスかえでぃーとアンケスエンまりあってそれただのまりでぃーやんか笑笑って思ってたけど、そうじゃない。そうじゃない。ふざけてなんかないよ。

 

 

◼︎スネフェルあゆみん

ようやく辿り着きました。長かった…。母上……。一応石田推しなので…。

まず、ビジュワル〜〜!!!

何!あの青いエクステ!?付け毛?

えー!なに?かっこいいよぉ……ちょっぴり宝塚エリザベートのトート閣下的なものを感じてドキドキしてしまった…。

青いアイシャドウなのはTwitterで見ましたけど…奥二重に隠れてしまう青シャドウ可愛いね………あとなんか蛇のうねってる冠。

 

繰り返しますが去年の月の砂漠編を観ていないのでスネフェルと言えば石田亜佑美なのですが、今回はスネフェルについてより掘り起こしていたので狂気よりも人間臭さを感じました。同じシーンもあったんですが、去年はキラキラ主人公サリオキスとの対比で余計に狂気が際立っていたところがあったんだなぁと。

母への積年の焦がれ、父からの厳しい教育、人に愛された事がない寂しさ、腹心の裏切り、そういう一つ一つの要因が見えてくる度に狂気は和らぎ可哀想な子供のように見えてくる。

去年のスネフェルは展開の悲劇さとそれに伴う狂気とが鮮烈で、それをこなしたあゆみんの演技力は大したものだと思ったのですが、今年はそれとは違って一人の寂しい小さな人間という印象を持ちました。その転換自体がスネフェルを主人公にした本公演での成功なのではないかと思います。衝撃、というよりは物悲しい気持ちで観終えるような。

いやでも去年の衝撃はアンケスエンが突然そんな死に方する?!っていう驚きの衝撃もあった気がするなぁ。

 

スネフェルって悪逆非道ですが、だからこそ敢えてあゆみんのような小柄で華奢な方が弱さが同居しててキュンとするんですよね。アンケスエンの方がデケーし堂々としてない??スネちゃまのこぢんまり感…玉座の段差もあゆみんの足の長さにピッタリで細かに足の組み方とか置き方変えててそれがどの段差にもフィットするものだから、玉座も込みでスネフェルと思うくらいで玉座作った人ありがとうな。

苛立ってる時は貧乏ゆすりしてたり、ナイルにメロメロな時は玉座の獅子?のところ撫でてたり狭い筈の玉座のうえでコロコロ姿勢変えるので目が離せない〜!

 

サリオキスをカットしてスネフェル描写に回したため、人間味部分が露見したスネフェルですがやっぱり何よりもママ!!!!!ママ要素が一番の注目ですよね。汐月しゅうさんの所作の美しさ…。

私は「うまく母親ができない母親」というのが本当に好きで、母とて人間なので全員が良い母親になれるわけではなくって。でも放棄するのではなく、頑張ろうとするけど子供との距離やコミュニケーションが適切に取れなかったり、子供の事が分からなくて失敗しちゃうような親とその子とのやりとり。それが何より切なくて心にくるものがあるんですよね…。

(ホットロードの主人公の母親とかほんと大好きなんですけどね。)

 

だからこそスネフェルのママ要素は私的にはとてもありがたかったです。ナイルがきっかけでああったけど心の中にはナイルだけじゃなくて母親の存在もあってほしい。メリエル皇太后の膝に身を預けて抱擁を求めるスネフェルのなんと健気なことか泣泣

スネフェルが何歳なのか分からないですけど、少なくともあゆみんスネフェルは素直になれずお母様を傷つけて気を引こうとしていた小さな子供という印象です。言わずもがな観客の母性もスゲーくすぐられるじゃないですか…ねぇ…?

 

要素を加えたりところどころ変えたりしてはいるけども結末は変わらないのがやり切れませんが。そこまでのプロセスや背景を捕捉しつつ向かってくれたのであゆみん推しオタクとしてはとても嬉しかった。

マジモンの狂人スネフェルに怯えつつあゆみんの演技スゲーなって思ってた去年と、いろいろ紐解かれた果ての痛々しい狂気のスネフェルに小さな子供を感じて同情と母性をくすぐられ爆泣きした今年。

やっぱりあゆみんの響かない歌声大好きだなぁ。ダンスしながらのお歌ももっと安定すると良いよね…最近向上してる気がするからこのまま頑張ってほしい泣

 

スチスチのスチ…。

あと、とにかく舞台上の工藤遥殿の存在感ほんと凄かったんだなぁとも思った。そしてとにかくオメーは月の砂漠編もちゃんと見ろよな…。

 

ブログ書くスタンスがちょっと変わったので今年の感想はこんな長くて申し訳ないけど思ったことはだいたい書けた…。

また円盤化したら見比べるの楽しみですね。パンフレットはメルカリかなんかで買ってもいい…?泣

f:id:kihayame162:20180617154918j:image

スネナイ…

 

はーちんの卒コンまであと少し!そちらも感想まとめられたらいいなぁ。

それでは〜!

ええか?!?!?!?!

 

少し時間が経過しましたが、先月4/22にアンジュルムコンサートツアー2018 十人十色 の大阪昼公演を観に行きました。その時の感想を記そうと思います。

 

まずはアンジュルムを好きになった経緯なんですが!(これが長い)

アンジュルムを好きと公言していながらもコンサートに行くのは今回が初めてで…。元々は「臥薪嘗胆」のリリースイベントがあるショッピングモールに偶然居合わせたのがきっかけです。マイクトラブルに見舞わらながらもお歌の上手さにびっくりした事を鮮明に覚えています。

花音ちゃんの握手が塩だった事と勝田里奈ちゃんが優しかった事もとても覚えています。そのリリイベからアンジュルムに注目し出していたら早々に福田花音ちゃんが卒業してしまい…。

その後上國料萌衣ちゃんが加入、田村芽実ちゃんが卒業、笠原桃奈ちゃんが加入と…入出が目まぐるし、一時は追えてなかったので「次々続々」と「上手く言えない」を同時にDLで購入したのですが、聞いていると歌声が全然違うな〜と思って、特に中西香菜ちゃんの低ーいお声が良いスパイスとして効きすぎていることに気がついてから、もう落ちるように突然クセになりました。2期の歌割りが多い名曲「恋ならとっくに始まってる」を毎日毎日聞かなければ気が済まなくなり、更にコンサート九位一体の恋なら〜を毎日毎日見なければ1日を終えられなくなり………「このまま君を信じたなら!」のパートの後のドヤるかななんが好きすぎて意味がわからなくなり…そのようにして中西香菜推しになった感じです。長かった。

1推し:中西香菜

2推し:勝田里奈    です。

りなかなのお姉さん感が好きすぎて好きで好きなだけ………(気持ち伝えるℒℴѵℯ*¨*• ♡ℒℴѵℯ*¨*• ♡ℒℴѵℯ*¨*• ♡)

 

そして、件のハロプロの人員調整的なやつで川村文乃さんとカントリーガールズの船木結さんが加入。そこからしばらくは工藤遥ちゃん卒業のためにモー娘。に専念していてまた追えておらず…。

なんだか写真で見ていても人数の多いアンジュルムに慣れないな〜と思っていたりで。増えたの二人だけなんですけどね。まぁそんな感じでようやく、満を持して、2018春ツワーは行く事が出来たわけなんです!リリイベの時から感じてたのが、アンジュはファンのコールが凄い。だからこそ一人で参戦するのに臆していたところもあったのですが、ツウィッターというありがた〜いものでお知り合いになった かななん推し仲間みつせさん と一緒に行ける事になってほんとに意気揚々と中西香菜ちゃん凱旋公演に申し込んだ訳です!!!!!!(結ちゃんもなのは知らなかった…ごめんね…)

 

ようやく今回のコンサートの感想に入るのですが、結論を言うと、本当に凄く良かった。めちゃくちゃ良かった。想像の何倍も凄かった。私はどんなけ泣くねんてくらい引くほど泣いてた。

 

一番ダイレクトに衝撃を受けたのは、笠原桃奈ちゃんの成長でした。

f:id:kihayame162:20180525005505j:image

ハロプロ現役最年少なのに体は大きくて朗らかでアンジュに入りたての時はあんまり特徴が無さそうな優等生のイメージだったのにいつの間にか赤ちゃん怪獣になっていた。

色白なので黒髪ポニーテールで赤いリップをするようになってから突然垢抜けたなぁと思っていたのですが、歌も凄く上手くなっていてびっくりしました。

衣装もまた良く映える。赤いハイウエストのベルボトムがあんなに似合うのは脚が長くバランスの良い笠原桃奈ちゃんかあやちよさん(和田彩花さん)くらいでは?!スタイリストか勝田さんか分かんないけどスタイリングしてくれた人超ありがとう泣

 

歌う姿から楽しい!っという気持ちがガンガンに伝わってくるのも良い。全からだ、全表情で楽しいを体現しているように思いました。そんな笠原桃奈ちゃんがブギートレインを歌ってくれるなんてそんな最上の幸せございますかね…?

ミキティ様の曲でもとりわけ大好きなブギートレイン…涙  朗らかでダイナミックで楽しい!の波動が凄い笠原桃奈ちゃんのブギートレイン、未来は明るいなぁと思いました………喋るとほんとにまだ子供なのでアンジュ動物園でこのままスクスクと育ってほしい。そして将来リーダー的なビッグな存在になって欲しいです。りなかなの次はももなを推すという決め手になった素晴らしいコンサートでした。

 

ももなの事だけでこれだけ書いてしまってあとどうすれば…?!汗 でもまだまだ言いたい事、素晴らしいところがたくさんある…未来の自分のためにちゃんと全部書くので未来の私以外の人は適当に読み飛ばしてください。

 

 

あの…アンジュルム…歌が上手い…汗

福田花音さん、田村芽実さんと歌ウマメンが抜けてるのに、それを補って有り余る竹内朱莉さんの歌唱力…どうなってんねん…ファンからしたら当たり前じゃボケというくらい当然の事実ですが、竹内朱莉さんの甘くて伸びやかな高音、気持ち良いことこの上ない。上手い上に歌い分けとか癖付けも思いのままなのでこれは強い…蒼井優さんが最強だから好きと仰るとおりです。(※蒼井さんは箱推しでアンジュ全員が最強と仰ってます。)

タ〜〜〜〜ケ〜〜〜〜ってコールも面白すぎてビビり倒しました。タケちゃんのオタク団結力すげーや…。まぁ歌に関してはタケちゃんは当然じゃん?ね?

追い討ちをかけるのが勝田里奈さん…なぜこんなにも軽々とやってのけるのか?こちらもマジで意味がわからない。絶対外さない…抜いてるように振る舞うけれどやるときはしっかりやってる勝田里奈かっこよすぎてもう涙が止まらない放課後でした。好きよ、純情反抗期。の「好きよ好きよ好きよ好きよ」を丁寧に歌ってくれる細やかさにドキドキし過ぎて本当にずっと泣いてた。ね〜。

泣かないぜ…のサビ前ソロ本当に本当に痺れてしまいますね。歌割りにありがとうと言いたい。あと大阪公演のとき髪色がちょっと落ちててメンバーで一番明るくなってて最高でした。

 

そしてさらに上國料萌衣ちゃん、CDと違わぬ歌声で驚愕でした。いやもうCDやん?むしろ。清廉とした水の流れのような美しい軽やかな歌声がロングトーンもしっかりと歌い遂げてくれる感動ったらない。あの小さな身体のどこにそんな力が?!って田中れいな先輩のお歌を聴いた時と同じことを思いました。

あとかみこちゃんって画像で見てたら絵画やんけってくらい顔が整ってるんですけど、実際自分の眼前でパフォーマンスしてくれて、麗しい黒髪が額に張り付いているのを見ると、存在しているんだなぁとしみじみ実感できた事もとても記憶にのこっています。かみこはね、絵じゃなくて人間としてね存在してくれてるんですね、ありがたいなぁ…。

 

畳み掛けるが、室田瑞希ちゃんも最高なんだ……。なんか臥薪嘗胆とか大器晩成とかめちゃくちゃむろたのターンっ!スタンドアンドドロー!て感じにむろたんの歌割りが多いイメージがあって、むろたんソングだと思ってたんですけども、最近むろたんメインではなくなっているというか、歌割りが分散してる(かななんの歌割りには異議を唱えたいが)気がしてて、あのむろたんの強さ万能さ?を見せつけるパートは減った気がしてたのですけど、それでもむろたんの力が減ってる訳では決してなくて自らその力を主張する訳ではないしかし求められれば持てる全力を惜しみなく注いでくれる、そんな大人びたヒーローのような雰囲気を感じ取りました。何言ってんの?て感じだけど。

キラキラ万能優等生から奥行きのある伝家の宝刀になったようなそんな…変化を…感じません???

 

歌の話だったんですが、だんだん個人へのスポットになってきたので以降それに倣います。

新メンバーの二人、川村文乃さんと船木結さんについて。ブルーレイも「変わるもの変わらないもの」までしか揃えてなかったもので、コンサートに行くまで二人の動いているのはYouTube等でしか見ていなくって。

君だけじゃないさ…を聞いた時に川村さんの可愛すぎる歌声にとても同様したんです。ハロープロジェクトのアイドルは可愛い歌声の子はあまりいなくて、逆にそこが癖になる訳ですが、川村さんの歌声の可愛さと言うと本当に声優さんのようで…この可愛さが他のメンバーの歌声からとても浮いてるように聞こえていたのです。

ですがコンサートで聞く限りそんなに浮いてる様子はなくて、新メンバーな筈なのに堂々としていて、手脚が信じられないくらいにめちゃくちゃ長くて…。まだよく理解していない点が多いですが見守っていきたいなって思いました。お近くの川村さんファンは私に良さをどんどん教えてくださいおねがいします。

もう一人、船木結ちゃん…!

いやもう顔がね濃いんですよね。No. 1は佐々木莉佳子さんですけど、なんだろう、体が小さいのに歌もダンスもやけにパワフルで、かっこよさとコミカルさを併せ持ってるけど顔がめちゃくちゃ子リスみたいに可愛くてなんだこの生き物は?!?!って混乱しました。いやほんまになんなん。

みつせさんと、アンジュルムはスタイルの良い集団と言っていて、そこに結ちゃんが入るの意外だねって話していたんですけど、ますます動物園みに磨きがかかり多様性をアピールする団体なのか?

でも何故かこの船木結ちゃんに目がいくんですね。衣装も袖が長くて、あえて?!って思ったし、パワフルなダンスでその袖をブンブン振り回してるわけですね。そして不意に子リスのお顔で以って渾身のドヤ顔をしてくるのでもう可愛らしくて仕方がない。結ちゃんのお顔の造りの人懐っこさは異常なんですけど、人中短くてスゲー羨ましい。少年誌のグラビア見てると、髪の毛をわしゃわしゃしたりたい気持ちになるのです。それは男女共通な気がして、私が男の子でこんな女の子を見たらもう絶対好きになるしいたずらしたくなるってはっきりわかんだね。あと歌声が低いのも私的ポイント高いです。顔と声の不一致。

 

ここで満を持して推しについて。中西香菜さんについて。

……………好きっ…!!!

 

おかしい、ここまでこれだけ他のメンバーについて言葉を尽くして書き記してきたはずなのに、何故…言葉が出てこないんだろう。

中西さんの白いお肌、トロンとしたようなおめめ、美しい姿勢とあまり上手ではないダンス。そして低い低い歌声。乙女の逆襲のハモりを直に聞けたこの喜びを…。

ほんと、アンジュのメロディは音が高いから中西さんとても歌いにくいよね、それでもメインのたけりなかみこらへんに合わせて作られるからしょうがないよね。嵐で言う相葉ちゃん松潤的ポジだよね。

大阪で中西さんのええか?を聞けた事もうれしみの極みだし、中西さんのキメ顔って絶対顎をちょっと上に上げるんだけど、見下げるような伏した目をしてくる絶妙な表情、それも見られたし、その際の顎から耳のライン、エラの骨の線をしっかりとこの両のまなこで見たんやワシは。頰に当たるライトと影になっている首の部分のコントラストの美しさ。

恋なら〜の歌割りが増えてる事に歓喜し、君だけじゃないさ…アコスティクバジョンの歌割りに激怒するオタク。待って?一番に中西さんの歌割りが無いとは一体どういう了見???ん?恋なら〜を聞いて心をおさめるしかねーってば。

あとね、中西さんのハイネック×ハイウエストボトムスの似合い具合がすごい、黄金比。大好き。優しい。偶然にも席の周り近くにかななん推しが多くてぴんくぴんく💗グッズのペンライトのかななんピンク、とても良いお色で素敵だなって思いました。

 

ももなに続いてかなりの衝撃が走りました。佐々木莉佳子さん。

ワンレンボブだった髪の毛の前髪に当たるところをね、目の下辺りまで切ってはったんですね。それをね、お目見えするのが大阪公演初だったらしくてね、とてもありがとうと言いたい。

それこそ大阪のおばちゃんが着そうなド派手な衣装にも負けないしっかりくっきりした容姿がライトを浴びて更に際立っていて私には鮮烈過ぎました。いやあの本当に顔が良いし舞台映えするしモデル業の僥倖かオシャレな雰囲気もある。

身のこなしは大胆でダンスも豪快。歌声は少し低めで掠れている。そんな怒涛のパフォーマンスの最中に切りたての前髪がぱらつく美しさと芸術性に何度も何度も息を止めました。トレンドのウェッティなアレンジをしていたので、束感でチャーハンの如くパラパラな訳ですが、目の下くらいまで長さがあるものだからパラパラの毛束の下からうっすら覗く目が!眉が!もう!かっこよすぎる!!!かっこよすぎて震える!!!!

造形の美というものをダイレクトに感じてタオルを濡らしまくりました。佐々木莉佳子さん本当にステージ上の見栄えが異常過ぎる。この歳で既にタースーのような輝きを放っている。

その反面MCに入ると死ぬほどオモロー。表情の切り替えがコロコロレベルを超えてグルングルンしてて目まぐるしいし、喋ってる内容が子供!!!!って感じだし、一体なんなんだ?さっきまでの圧倒的ねオーラは?!どこへ?!

世界ふしぎ発見だよ、、、

 

最後にリーダーあやちよさん。私はね、和田彩花さんの持つスピリチュアルな雰囲気が大好きで、アイドルでいてくれてありがとうと思うんですが、あの、MCとか挨拶の時のファンのリアクションの間を設けてくれずいっぺん調子に繰り広げられる弾丸トークが大好きなんですね。何か憑依してるのでは…?と思ってしまうような。あれってあやちよさんにしか出来なくない?

あやちよさんは唯一無二性がとても高くて、別にキャラでもなんでもなくガチで仏像が好きで、本格的に芸術が好きで、あの不思議な声も美しいスタイルもオリエンタルな雰囲気も持って生まれたもので、それらの組み合わさり方も含めて和田彩花しか持ってないものが余りに多いのではないかと…。

あやちよさんだけは、歌っている時にスクリーンを見てしまう。本当に細やかに表情を作って歌うものだから、オペラグラスを持って行ってないならばスクリーンでその機微を堪能する他ないなと。顔の傾け方や髪の毛のなびき方まで含めて操ってるし、きっとそうだと思えてならない並々ならぬオーラを持ってる。

あやちよさんは本当に稀有というか、変わってる、一般的ではない人。感覚を大切にして色んなことを考えながら生きてるのだろうと思っています、しかもスケールがでかい。

そうじゃないと、「今日はコンサートの途中からこの大きな空間の真ん中に皆さんの声がどんどん一つの大きな丸になっていく感じがした」ていう感じのコメントできないと思うんですね、わたし。

 

そんな唯一無二性の塊のあやちよさんがご卒業となった後のアンジュルムもまた楽しみですし、今回初めてコンサートに行って、今後もわたしはこの営みを見させてもらい続けなければならないし、自ずとそうなっていくんだろうと思いました。それはモーニング娘。も同じなんですけど、グループの変容を受け入れつつ適応していくグループの様を見ているのが一番の感動である気がしていて。

これからもアンジュルム、見ていきたいなって心から思いました。武道館で観てきた並みの文字数なんですけど、なんと武道館には行けなかった民なんですよね。信じがたいですよね。

 

でもね、こうしてその時々で思った事をちゃんと残しておかなければ記憶というものは心もとないのです。一ヶ月以上前のコンサートの事をここまでたくさん残せる自分の記憶力と、それ程大きなインパクトを与えてくれたアンジュルムの皆さんに感謝を申し上げ、終わりたいと思います。

 

数ヶ月後か、はたまた数年後に読み返す私よ、感謝しな!!!

それでは♡

ふたしかたしか

 

境界線とか確かとか気になる事。

 

高校生の時にGO!GO!7188の「ふたしかたしか」を初めて聞いて、それからずっとずっと好きなんですけど、冒頭の歌詞がとても鮮烈で焼き付いて忘れられなくてたまにぽつんと頭の中で流れ出すことがある。「わからないことって減らないもんなんだな、扉を開けたらまた次の扉があるだけ」

この後の一番のサビも。

「確かなこと、一つずつ集めてここまで来たのに前だけを見て生きるには余りに不確かなことばかり」

どうやら私は、確かや不確かという言葉に惹かれてしまうようで…。自分にまつわる物事で、これこれは確かな方がいい、逆にあれは不確かな方が好きなどとその時々によって確かと不確かのどちらに輿入れするかが変わってくるので面白いなぁと最近思っていて。

 

いつ教わったか忘れましたけど、フロイト精神分析なるもので、私たちの意識的な部分は氷山の露見してる一角だけで、その下の水中にはもの凄い量の無意識があるということ。それを聞いた時には恐怖を覚えました。だってそんな、自分が頑張って判断を下して律して整えているのは一部だけだなんて、そんなの頑張って整えているのを嘲られているみたいで。自分の中にそんな不確定な部分があるなんて得体が知れないし、無意識の部分で他人を傷つけたり迷惑をかけているかもしれないなんて、とても怖いことだと思いました。そう思って「無意識の領域の自分が怖い」という内容を二次創作の文にしたりしたんですけど…。

でも考えてみると世の中には不確かな事の方が圧倒的に多いんですよね。当たり前の事なんでしょうけれど。

私の中の現時点での確かと不確かの好みをまとめてみようと思って書いてみてます。気づいたけど私ってずっと自分の事ばっかり書いてるなぁ…笑

 

気を取り直して、

まず自分に纏わる出来事について、不確かな事というのは怖いのであまり好きではありません。私のあずかり知らぬところで私に対するアクションを企てられる事は本当に苦手で、サプライズなどされてもしてくれた相手が望んでいる反応を返せる気がしません。ですがサプライズを仕掛ける側となると、頑張って仕掛けた分何かしらリアクションを求めてしまうのが常です。手塩にかければかけるほど成果が見合わなかったときの落胆は大きいもので、何かを与えると相応の見返りを求めるのが人間の性なんでしょう。信頼できるセンスを持っている人以外からのサプライズは本当に怖いです。なるべくであれば頂くプレゼントも指定したいので我ながら可愛げがないなぁと思います。

 

次に、勝負事は不確定な方が良い。

勝負事とはあまり縁のない人生でしたが、最近私ヴァンガードを見てカードゲームの方もやるようになりまして。本当にひよっこ初心者なので語るには及ばないんですけれども、それでも勝負事に於いて私が、相手が、どこに重点を置きたいのか、どのように事を運びたいのかなどやり方はそれぞれでして、ただ、私がここで賭けをしたい!不確定だけどもワンチャンスに賭けて劇的な勝利を収めてみたい!っていうわくわくめいた気持ちが芽生えたのでびっくりです。賭博はできないけれど、不確定に対して運を以って勇敢な気持ちで勝負をかけることの楽しさを覚えました。

ヴァンガードGの主人公新導クロノくんに、トリプルクリティカルで勝利してしまう岡崎クミちゃんのような、そんなファイトができたならなぁ〜と。ヴァンガードの運要素が苦手な人も絶対居ると思うのですが、私は自分でも読めないのが大好きです。ほんと…ファイトしてくれる友達欲しい…泣

 

また、私は本を読むのが好きなのですが(毎度のこと)本はジャンルによって不確か確かの好みが変わってきます。

私の好きなジャンルの一つがSFで、これは確かな方が良い。私がSF小説に望むのは、世界観の作り込みは確か、導入の仕方は不確かなのでとてもややこしい。

舞台となる世界のことわりとか、運用や流通などの社会構造とかは確定したものとして構築して居て欲しい。でも私を物語の舞台に引き入れる時には何も知らせずゆっくり引っ張っていって欲しい、というわがままがあって、徐々に読んでいる感覚でその世界の事を手繰り寄せていきたいので説明され過ぎず、小出しのヒントを拾いながら把握していく贅沢が欲しい、なぁって。

 

その他はカテゴライズが難しいけど、普段読んでいて好きだと思うのは決まって「分かりやすくはない」本だなぁといつからか気づきました。読んですぐそのままの意で受け取ってどんどん進める文とそうでない文がある。

親切で物語に引き込まれてどんどん読み進められるのは前者なんですけれど、記憶に残っているのは圧倒的に後者で…。

 

歳をとるごとに、何か大きな動きや事柄、事象が起こって展開していくのよりも、人物の心境の変化や考えている内容の方に惹かれ出して、何か劇的な事件がなくても進んでゆく話が読んでいてとても心地よいことに気づきました。

だからこそ、「三国志」を読んでいて途中から戦績を淡々と書かれ出すともう全然興味を持てなくなってしまって。義兄弟を交わすまでの三人のやりとりや劉備の恋などはすごく面白かったんですけれど…。

 

出来事よりも心境や思考を。尚且つ「分かりやすすぎない」書き方で書かれているものを好むように最近はなっています。ちょっと確かか不確かかという点からはずれていますが…。

 

私の大好きな川上未映子さんのエッセイで、物書きは悲しいことやつらいことの詳細を書かず思わせぶり。読者からすれば何があったか分からないからもやもやするし読まされても仕方ないような気がしていた。けれど、詳細を記すこと、それを公に残す事は書く事の本質ではない。今自分の心を覆っている気持ちの上澄みを書き記す事だけが重要、その気持ちに支配されているからそれを書くことしかできないというような内容があって。

そのような事柄を省いて心境を書いてる文を読んだ時に本当に同じように思っていたので、書く事の本質や芸術としての文章の役割というのを考え直させられました。

 

あとは最近はメタ認知を頑張ろうとしていて、2月くらいから自分じゃどうにもならない感情の起伏に伴い動けなくなることがあって、やらなければいけないこと(原稿とか手続きとか)があってもずーっと布団の中にこもってたりで、自分が何故こんな心境なのか、何故やらなければいけないことを放棄しているのかを考えるようになりました。

 

他人と良く話してみたり、職場の人を観察していたら自分の性格の理解というのも進んで、なんとなく感情の理由が分かるようになってきて、普通ならば理由が分かれば解決できるんですけれど、私の性格が解決を許さないところもあって、変な感じですけどそれなら仕方ないなと割り切れるようになりました。

解決方法は判明していても当の私がそれをすることを拒んでいるならばこの不安定な心境が消えるまでなんとなく耐えるしかないな〜と。

 

そう思えるようになってからは自分との付き合い方が楽になって、やっぱり分かることは良いことだと思ってます。

とは言え無意識部分が減る訳ではなく、いつどこで知らない自分が出てくるか分からなくて、現に最近また不可解な心境になっていたりでめまぐるしいです。不可解と言いつつ本当は分かっていたりして、でもそれを分かりたくないから分からないフリをしている自分のなんと気持ち悪いことか〜〜!!!

 

自分との付き合い方がこの年になってようやく確立したのかなと思います。自分を客観的な位置に置けるようになると、人とのやり取りで相手の喧嘩腰にバチギレしつつ、私まで喧嘩で返したら炎上してしまうので一旦下手に出て向こうの反応を見よう、とか、そういう余裕が生まれて怒ってるんだけど楽しいみたいな。性格が良いとは言えないですが…笑

 

結局なんだか不確かと確かというテーマから離れてしまいましたけど、とにかく自分が何故怒ってるのか、何故悲しいのか、何がどう嬉しいのか、不調なのかの理由探しをするのが楽しいのです。

 

終わり!

surface / inside【五十嵐望】

 


ある時点で、沈んでゆく自分とそれを傍観している自分とが同時に存在していて、その異時同図の中ではいつだって見つめている方の自分が本当の自分であると確信を持っているのに、反して真実の肉体はいつも見られている側であった。上空から見下ろしている筈が体は深く沈んでいく、そんな精神と肉体の乖離のようなものをずっと昔から抱えているのだけれどそれを誰かに明かした事はこれまでない。

 


ステージの楽屋で変わらず結城すばる、吉良かなた、香澄朝陽とパフォーマンス内容について話し、ケータリングを口に運んでいる時にメタ認知している方の自分が突然に『今日は何か特別な事が起こる』と察知した。この時も肉体は間断なくサニーレタスをもぐもぐとしていたが、天からの啓示とも取れるこの予感に体側に残っている感覚達も期待を持って来たる何かに対する準備を始めた。

 


その日のステージは本当に特別なものとなった。精神と肉体が離れている自分は、実は歌い踊っている間は二つを結ぶ事ができる、これでも一応完全に分離するのは怖かったりする。だからこそアイドルという職を続けている訳だけど。どのように特別かと説明すると、まず客席が全員色とりどりの花畑になっていた。花の種類に明るい訳ではないが軽く見渡すだけでもチューリップ、ガーベラ、カーネーション、百合、ひまわりなど一般的で見てすぐに花と分かる花があり、そのほかは種類は定かでない花で埋め尽くされていた。人が居るべき場所、きっと人が居るのだろう場所だが自分には花が見えていた。不思議と動揺はなく、パフォーマンスはいつも通り滞りなく進んだ。そんなふうに目や感覚がやけに冴えた日であったから、後方で関係者席に途中入場している人物がいるのも簡単に分かった。虹野ゆめであった。

 


衣装替えの為に一旦下がり、客席には前撮りしてあったVTRが流れている。四人とも肩でしている息を整えながらそれぞれの次の衣装をスタッフから受け取り早々と着替え始める。

「ゆめちゃん、来てたね」

着替え終えて再登場までのわずかな間に結城すばるに向かって呟く。こちらを一瞥した結城すばるは「そうだな」と返して前方を見つめている。気にしていないことを装おうとする様子が可笑しくていやらしい笑みを我慢するのに骨を折った。次の登場の際にアドリブで振りを入れてみたが、結城すばるは動揺を見せず即座に呼応するような動きを見せた。この男の妙はこういうところだ。


近頃、正直が過ぎるメンバー達の淡い好意の向かう先は明らかであり、自分は埒外だった。それらしいパフォーマンスをして見せても自分同士が離れている為か薄っぺらなものしか生まれないのだ。不思議とそれを悲しく思ったり、劣等を抱いた事はない。自分はそういう人間なのだから。


「お前があんなアドリブかますなんて珍しいな、なんかあったのか?」

大盛況のコンサート、セットリストを消化し終えて花達の前から袖に消えた後直ぐの結城すばるはまた気にしてないを装い、軽く聞こえるように聞いてきた。


「んー、今日のコンサートは特別だったからね。ちょっとだけ羽目を外してみたくなった」

「ふーん、何か特別なことあったか?」

「すばるくんには分からないかもね」

「なんだそりゃ」


当てが外れたとでも言うように興味が失せたらしい彼は衣装を脱ぎながら楽屋へ向かい出した。きっとこの後楽屋には虹野ゆめが訪れるのだろう。ステージを終えた為か、自分同士が分かれ始めるのを感じていた。


その後予想通り虹野ゆめは楽屋へ挨拶に来たので、それぞれ一言二言言葉を交わし、結城すばると虹野ゆめを残して三人で別室へ移動した。吉良かなたと香澄朝陽のいかにもなお膳立てには笑えた。別室で身支度を整えその二人とも分かれたが、もちろんまだ帰る気はなかった。今日を特別にする為に。


誘蛾灯が近くにあり、光に近づく羽虫を片っ端からバチバチと蹴散らしているのを見つめていた。日と肉体が共に沈んでゆく、一方で浮遊した精神側は少し高揚している。肉体側で強く手綱を握っていないと本当に分裂してしまいそうな程、乖離幅が育っている。精神側が完全に切り離されたとき、どうなるのか興味はあるがまだ試す時ではないと言っている。きっとおそらく他者と異なる自分だが、これでも自分というものに愛着があるのは事実で、物語の主人公然とした破滅や崩壊の願望を持っている訳でははない。


結城すばるは正しく真っ当に確かにプロである。期待を裏切らず虹野ゆめとは別れそれぞれ帰路につこうとしていた。待たせている車へ向かおうとする虹野ゆめに向かって歩き出した。


「ゆめちゃん、」

「望くん!」

「今日は観に来てくれてありがとう」

「先に帰っちゃったのかと思ってたよ〜、さっすがM4!って感じで今日もすごいステージだったよ」

必要以上に大きな声と笑顔の惜しみなさが眩しくて、夕暮れなのに目がくらみそうになる。結城すばるが好意を寄せるのが納得できるほどに彼女は素直そのものだ。いつも少し異端で埒外であった自分とて、そういった心情に対する興味は持ち合わせている。


「ゆめちゃんはすばるくんの事、ライバルって言ってたけど、僕はどうかな?」

「うぇ?」

「んー、実は僕もゆめちゃんのライバルになりたかったりして、」

見開いた目のなんと大きく丸いことか。例えに使われがちなアーモンドなんかよりももっと正円に近い瞳とそれを縁取る太い睫。頰の形と夕焼けに透ける産毛は完璧なベイビーフェイス。首をかしげると量の多い髪がそれにならって揺れる。高く束ねたウェービーヘアの隙間からも美しい夕日が透けていて元々のグラデーションをより美しく仕立て上げている。

 


「うーん、望くんともライバル、わたしはもちろんなりたいんだけどなー、でも、望くんはほんとはそう思ってないでしょ」

浮遊した自分が沈んだ肉体に突然連れ戻されるようだった。


「…そんなことないよ」

「なーんだ!勘違いだったかぁ。ごめんね、じゃあ、今日からライバル!よろしくね」

動揺をひた隠しにしてなんとか作った笑顔には、虹野ゆめの瞳は透明すぎた。何の思惑もなく差し出された手を握り返すのが精一杯で、その後どうやって別れたのかあまり覚えていない。


これまで俯瞰して物事を見続けて来た自分は、自己以外の多くの「他」をいささか甘く見てきた事になるのかもしれない。虹野ゆめの透明さはこちら側をそのまま映し出す澄んだ湖面のようであった。無自覚で、未発達でそれゆえ残酷だ。共演した際にそこまでを悟れなかった自分は一体彼女の何を見ていたのか。

結城すばるや虹野ゆめの持つ愚直とも言える真っ直ぐさはあいにく自分にはない。正直に言うと自分には眩しすぎる。それでも、多少屈折した自分でも二人に並び立てると証明したくて仕方がなくなった。今日のところは誘蛾灯にやられた羽虫のように完敗だが、きっといつか斜に構えた自分のままで彼らを捉える事ができるという根拠のない自信が既に生まれていた。


「正統派王子は意外と熱血ストレート」

皮肉にも程があると思っていた自分の名乗り口上が真に板についたようだった。足取り軽く、長く待たせ過ぎていた車へと歩き出した。運転手には詫びねばならないが、天からの啓示の通りに今日という日が一等特別な日となった。明日、一輪挿しの花瓶と共に花屋で一番に目についた花を買おう。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

五十嵐望のゆめさんへの矢印を曲解した結果ですね!!!!

読んでくださってありがとうございます。

適切な関係、適切な姿勢

 

わーい!

本日4/17に椎名林檎さんのライブに行ってきました。あまりの良さに不思議な感覚でふわふわの頭のまんまに帰宅して、セトリのプレイリストを作り、今こうしてブログにしていますが、一番痛感したのは生でパフォーマンスが行われることの影響力表現者とはかくあるべきという気概と振る舞いだなぁ〜と…。

 

行くにあたってセルフカバーアルバムの「逆輸入」を聞き、「少女ロボット」とかなつかしいな〜!「おいしい季節」も栗山千明さんに提供してた曲だけどやっぱり曲調が椎名林檎過ぎて、たしか東京事変のいつかのライブで歌ってくれて、林檎さんの歌ってるやつがいいなぁ〜って思ってたから音源化されて良かったな〜などいろいろ思っていたんですけど。昔から好きな人の歌声って気持ちを当時に戻させる力があるんですよね多分。ここ最近はずっとアイドルを追いかけているので林檎さんへのお熱は鎮火していて、だけど結局今でもずっと好きな事には変わりがなくて、特に大きく変化せず私の根底でずっと好きで居続けるものっていうような存在?になっていて。

 

元々なんでか小学生から林檎さんの事を好きで、その時は東京事変デビューの頃だったので東京事変を中心に聞いていましたが、中学生に上がると林檎さんの過去の曲を聞くようになりました。私がテストで良い順位だったらCDを買ってもらう約束をして買ってもらった「勝訴ストリップ」。なぜか2ndの方を先に手にしているんですけど…笑

今回は2ndアルバムの中から「ギブス」「弁解ドビュッシー」「浴室」を歌ってくれて…一緒に行く友人からは「逆輸入」の曲をたくさん歌うよって事は聞いていたのですが、そのほかのセトリは見ずに赴いたのでとにかく驚きが止まらなくて!

中学生の頃に買ってもらった思い出も一緒に蘇るし、まさか2018年で私も二十代半ばに差し掛かったこの時に、思春期を共に過ごした音楽を生で聴けるだなんて思わないじゃないですか。

あまりの可愛さに負けてライブグッズのタオルを買ったのですが、結果的には涙を拭うものとして存分に活躍してもらいました。

 

「ギブス」から立て続けに、「意識」がやってきた事も衝撃的すぎて…。カップリングなどのマイナー曲を集めたアルバム「私と放電」のDisk2に入ってるのですが、これは大学生の頃にたくさん聞いていて、このアルバムの中では一番好きな曲であったので驚き慄いてしまって、ほんとうに、マジで、たじろいだと言うか数歩後ろに下がってしまいました。漫画かよ〜って自分で思ったんですけれど。笑

「お母様、混紡の僕を恥ぢてゐらっしゃいますか」という最高に厨二心くすぐる歌詞。

「嘘ヲ吐クナヨ」

う↑そ→⤵︎つ→く→な⤴︎よ→→

この上下の振られ加減?もうくせになるわけなんですけど、今回のアレンジはリズムが早かったのでサラッとしてるけれど低めの声でゾクゾク〜〜ってしてしまいました。

 

きっと一曲ずつ書いてると本当にとめどないので要素ごとにまとめて書こう…。

 

まず、今回バックのスクリーンに映される映像が本当に秀逸でした。「色恋沙汰」ではネオンのようなテキスト(英語だったので言葉自体は忘れました笑)が絶妙な位置にずっと置かれていて、ピンクに光っている。その後ろを広大な海を空からヘリで撮ったと思われる映像、寄せ返す波打ち際の様子、大地を走る馬、などをうつしていて、なんだかめちゃくちゃ画質が良くってフォントが居る位置も構図として本当に絶妙に良く、見ていて気持ちが良すぎてこの映像くださいって思った。

歌詞の「空深く雲黙らせ海の肌撫で付けてる」にぴったり過ぎるし、世界と出くわそうとしてるし、ダイナミズムを感じずにはいられない。シルクのように滑り流れるような曲調ともマッチしすぎてて、こうもいろんなものが合致しまくっていると見て聞いている事が本当に心地が良いので一種の麻薬的な効果を感じてクラクラしてしまうのは私だけなんだろうか?!

あと映像が良かったのは同じ構成の「JL005便で」。これは英語の曲なので林檎さんライブお得意の、縦書きで日本語歌詞が流れる仕様だったのですが、「色恋沙汰」同様に映像がめちゃくちゃ良いので目が足りない状態でした。もちろん林檎さん本人も見なきゃですからね?!

こちらもフォントが同様の良い位置に居座っていて、乳白色の雲の中をゆく映像…。曲のブワッて広がる部分にはしっかり合わせてワッと吹き出すようなグラフィックのモーションがあるんですよね…。(語彙力のなさ)ダンスの音ハメ的なやつ。憎いですね。

「JL005便で」はアルバム「日出処」に収録されているんですが、このアルバムは比較的最近のもので私的には全然聞き込んでないので知ってる程度だったんですけど、日本語訳を見ているとこんなにも熱がこもっていて、何かに手を伸ばし続けているような曲だったんだなぁと知ってしまいました。英語の歌詞だと瞬時に脳が諦めるのでそれは良くない事ですね。ただ自分で訳すと教科書文にしかならないので悲しい〜!

若さゆえの熱と揺らぎと瞬間的な心地よさを優先してしまうのが愚かしいと分かってはいる、そんな曲でした。素晴らしい…泣  

 

あとは「浴室」の時に赤いライトとともに赤い線や四角などのグラフィックがぐるぐるしていたのも良かったし、「意識」の時は曲が始まる前にライトが全部消えて無音状態でスクリーンに四角い白枠とでかでかとした「意識」の文字が現れ、その次の瞬間に「頭が〜あれば〜」と始まったので感情がブワァ〜と湧き上がりましたし、縦書きスクリーンには赤のドット字で歌詞が流れまくっててかっこいいでしかなーい!!!間奏の時は(オルガン)(オルガン)(オルガン)って流れてて笑いそうになったけど。

「眩暈」では黒い背景に燃える紙と吹き出すような赤い火の粉が曲から漂う寂寥を余計に強くするようで。ほんと何というか映像が秀逸過ぎてパフォーマンスの良さを助長させまくっていたのでこんなに上手い映像の使い方を見たのは久しぶりでした。

 

次に、セトリにストーリー性があり、衣装も伴っていてその点はとても分かりやすかったです。

「人生は思い通り」から始まり「人生は夢だらけ」で終わる。その間に失恋があって髪の毛を切って寂寥があって自己への逆襲があって「孤独のあかつき」に自由を手にするような流れでした。ん〜分かりやすい!優しい!

最初はロングスカートのワンピースドレス。そこから振袖の羽織を羽織っていてちょっとたるーんとした気怠げな雰囲気。そのあとは大胆に露出した光沢感のある生地のライトグリーンのサロペット(多分)。上半身はチューブトップでウエストが背中でしばる感じで、ショートパンツだったと思うんですけど…。あとものすごーい高い黒のピンヒール!そのセクスウィーな装いで薄ら氷心中」「暗夜の心中立てと心中2連チャン。

開いて立てた番傘の後ろにしゃがみ込んで退場という謎な粋仕様でした。この際どい衣装と番傘って戦国無双の衣装チェンジした阿国さんみたいだなぁって一人で思ってました。

髪の毛をジョキジョキ切る映像の後に出てきた林檎さんはウィッグ取ってショートヘアに。大きめのオーバーサイズ謎アウターに白Tシャツとジーンズというカジュアルな装い。アウターの柄と形からアウトローな雰囲気がありました。

「重金属の女」からはアウターを脱いで白Tとパンツにギター装備でシンプルにかっこいい女って感じで…逆襲と孤独のあかつきに自由を手に入れて高らかに「人生は夢だらけ」と歌いきって退場。

アンコールはシンプルなくすんだような紫色のお着物に黒い羽織。着物にギターってなぜあんなにかっこいいんだろうな?あと履物が踵の方が高くなっててちょっとシルバーかゴールドみがあっておしゃれでした…♡

 

私、こんなにも明確に衣装とその流れを記憶してる事がめちゃくちゃ珍しいので本当に今回特別だったんだなぁって思えてならない…。

でもこの一度のライブで昔のちょっぴり人とは違うぞっていうふしだらな雰囲気、かなり大人な内容を大胆にオーケストラでドラマチックに仕立て上げた豪奢さ、シンプルなロックスタイル、日本みをふんだんに盛り込みつつスタイリッシュにギター鳴らす最近の感じ(?)も全部網羅しててなんかこれまでの椎名林檎ってのを一連の流れとして見られた気がします。だからかな、こんなに満足感があるのは。

 

あと冒頭に書いた、「生で目の前で披露されることの影響力」ですが、近頃アイドルの現場ばかり行っていたので発展途上の魅力、伸び代の楽しみを生で見ながら体感する事は存分に触れていました。

しかし、10代からずっと音楽と表現の生活を続けている人物が試行錯誤を凝らした末に繰り出される芸というもののあまりの完成度の高さと満足感に久々に触れて感服するしかなかった…。歌い方ひとつとっても同じ人物からいろんな色の歌声が聞こえてくるので耳を疑うというか。CDで聞いていたのに、目の前でCDとほぼ違わぬ歌声が、時に掠れや溜め、リズムをずらしたりなど持てる技術(?)をばかすかやってくる訳で、楽器さながらというか、思い通りになんでもできてしまうのかとちょっと怖くなったり。

J=Jのさゆきさんやかりんちゃんさんも自分が歌いたいように声を操れるので、彼女らがずっと音楽を続ければどうなるんだろうってちょっと思い馳せたりしました。

林檎さんは一般的に歌の上手い人というよりも特徴的な声の人ってイメージですけど…マジでCDとほぼ一緒で途中であれ?ってなるところはひとつもなくて、気持ちが途切れる事なく最後まで集中し、ピアノ伴奏と歌のみで始まる「人生は夢だらけ」でも堂々とした歌唱を真正面から浴びてもうめちゃくちゃ満足〜〜て感じで。実はそれは当たり前の事かも知れないんですけど。

だからと言ってアイドルを否定しているわけでは勿論なくて、それぞれの役割期待が違うのでそれはそれで。どっちもプロな訳なので。

何かのテレビで林檎さんが、もっと生で皆様にお届けしたいって、音楽はナマモノだからと、言っていたのを見た記憶があるんですが、それを体感したライブでした。

 

冒頭に書いたことのもう一つ。表現者はかくあるべきという気概と振る舞い」について。

パフォーマンス中の林檎さんってこれでもかってくらい気取りに気取っているんですよね…惜しげも無く。とても良いタイミングで音ハメ的に何かポーズするんですけど、ツンとそっぽを向く仕草、衣装のスカートや振袖を使って決めてる様子、寝乱れるように際どい衣装で床に転がりながら歌う、深々とお辞儀した後に着物の羽織を手ではためかせてからくるりと後ろを向いて退場してゆく様、などなど、やる事なす事が全部絵になる、全部決まってるんですよね。昔から思ってたけど。それについては誰かから振りの提案があるのかご自身で考えてるのかは分からないんですけど。

自分の振る舞いも含めて全部がパフォーマンスと思っているからそこも全部完璧にしてるんだろうなぁって思うんです。

それとは対照的に、母とよく行くGLAYのライブでは完全にホームという扱いでお客さんも家族っていう雰囲気なので全く気取らず自然体で言いたい事をしてやりたいように動いてるんだな〜〜っていうのが伝わってきて朗らかな気持ちになるのですが、林檎さんはむしろ自然体な部分を極力削ってライブの芸術性を高めようとしてるんだろうなと…。MCもなかったし。どっちを取るかというのはその人次第だからどちらが良いというのは言えませんけれど。

 

また、昔の曲もバシバシ歌うというのはどういう心境なのか。これは長年何かを作り続けてる人は全員該当しますが、10代20代に作ったものをその後もずっと見せ続けられるということはとても凄い事です。絵でも何でも、昔のものというだけで当たり前に、何かしらが今より拙いはずですから。

受容する側からするときっといつの時のものでも価値があり、拙い印象は受けなかったり今のものと比べても見劣りしないという場合もあるけれど、作った側からするとどうか。

私自身の事で考えると絵や文などが該当するけれど、当たり前に拙く恥じらいの対象であるわけで。その反面今の自分への軌跡として愛したり、その時持てる武器で挑んで出来たものだからこその価値、逆に今ならこんなふうには出来上がらないなぁという気持ちもあるだろうし、出来こそ不恰好だけどやろうとしてる事はわかる、表したい事はめっちゃ良い、とか、いろんな愛着があって。

 

それがプロで、さらに歌となると、実は何か恥じらいがあったとしても自信満々で圧倒的なのが当たり前で。真実は人それぞれで分からないけれど、昔のものを今も見せ続けてくれる事はとにかく凄くてありがたい事なんだなぁと思いました。プロの音楽や文章、絵、映像というものは一度作って世に出すと収拾がつかないというか、やっぱり無しで!ってできないものだから、実はめちゃくちゃ失敗してるものや納得していないものがあるかもしれなくて、でも一度出して仕舞えばずっと自分の作品として並び立てられ続けるもので、それは辛いかもしれない。想像でしなかいけど。

 

いつでも自分が作ったものには自信を持っていたいし、何年経っても人に見せられるものが作れたらそれほど素敵な事はありませんよね。

私が小学生の頃からずっと音楽を届け続けてくれる人の素晴らしさを改めて実感しました。また、表現者としての力量というものは歳を重ねるほどに積もっていくのかもしれないので、私が好きな表現者の人たちにはずっと作る事を続けて欲しいと思います。今好きな人たちがもっと技術や経験を重ねた先に作るものが見られる事が楽しみでなりません。だからそのためにお金を落としたり評価をしたり、作ってくれたものを愛でたり、そのような営みを芸術と呼ぶのかもしれません。

 

なんかもう謎に壮大な感じになってしまったんですけど、とにかく椎名林檎ちゃんのライブがめちゃくちゃ良かったでーーーす!!!って事!

あとコンビニで買ったサントリーの赤紅茶がおいしかった!!!最近あらゆるお茶がすき!!!冒頭に本日って書いたけど長々と書いてたら日付変わってしまった…!

 

終わり!

f:id:kihayame162:20180418001536j:image

 

不快深いはるかなパイク

 

芸カから二週間?が経とうとしています。三月ももう終盤、訪れる給料日〜!いぇーい!通販も終え、次のイベントは7月のアイカニなのでしばらく余裕があります。期間があいてしまうので先に今回の芸カ新刊の解説をしようかなと思ってブログを書きます。もちろんネタバレ(自分の本のネタバレとは…?)なので本を読んで下さった方への説明として書こうと思います。

f:id:kihayame162:20180323011754j:image

まずはじめに、この本を手に取ってくださってありがとうございます。

私は基本的に同人誌と言えど自分の好き放題したい人間なので、雑誌風の本もポエム本もドレスデザイン本も全部楽しかったし出来には満足しています。

 

元々はみくるの漫画を描こう!と意気込んでいたのですがプロットの時点でこれは間に合わない、長すぎるー!と思ってスミレちゃんの話に転換しました。今回はとにかく漫画を描く事が目標で…。結果今回の新刊はこれまでのなかでもとりわけ人を選ぶ本に出来上がりました。

なので、手に取ってくださった方がいらっしゃる事をまず喜ばねばならない。スミレファンに刺されても構わないと思って描きましたけれど、まだ刺されていない事を感謝しなければならぬのや。

 

あとがきに少し書きましたが、DCDのスミレちゃんの眉が見えないのがミステリアスすぎてずっと大好きでした。アニメでも繰り返される「美人」の描写。歌と紅茶と占いが好き。前髪ぱっつん姫カット。そして身にまとうドレスはロリゴシック、だなんて。だってそんな、こんなにも見事なお約束を踏み抜いた重なり方がありますでしょうか。

 

ちなみに私自身姫カットをしていた時期がありますが、そりゃもうこじれてた。サブカルに浸っていたずぶずぶに…。嗜む物は人それぞれで、漫画からいくか、または音楽からいくか、はたまた文学からか…。自分が軽くそこを通ってきたものだから、あんなにも「モロ」な見た目とキャラ設定の女の子が内に何も秘めてない訳がないとひっそりと思い続けていたのです。

 

もなさんの入れ子のように内側に反響する歌声は心地よくて、スミレちゃんの楽曲はどれもダークな印象と芯のある強気の歌詞。それもロリゴシックのドレスであの曲たちを披露するなんて完璧さ。アイドル活動の全てがセルフプロデュースのスターライト学園で、混じり気なくあの方向へ向かっていくにはスミレちゃん自身が何かを内に秘め抱えていなければならないはずだと思ったのです。

同じロリゴシックを着る先輩の藤堂ユリカという女の子は、元々内気だけれどキャラ設定のオンオフのギャップやチョロい属性もあり愛されキャラとなっています。我々は物語を見させて貰っているから素の彼女の魅力知る事ができたわけですが、ファンの前では徹底してキャラを演じているし、ファンもキャラと承知の上でそれを気に入り応援している。幼い頃から憧れていた世界観でアイドルとして自らが登場人物となり見合ったドレスを着てパフォーマンスをする、変身願望と弱い自分の克服、またそれを鼓舞するかのように強いもう一人の自分を求める楽曲たち。ユリカの方がコンセプトがとても分かりやすいし一般的です。

対してスミレちゃんはどこにも親しみを感じるところがないとわたしは思っていて。非凡な美貌と歌唱力、多くを語らず、ただ実力を以って周りを圧倒するタイプというか…。凛ちゃんをユニットに誘うお話がまさにそれで、わたしのパフォーマンスで全てを感じろとでも言わんばかりじゃないですか。そしてそれを出来てしまうほどの努力をしている。淡々と。それが氷上スミレちゃんの鮮烈な印象です。

分かりづらい例えになりますが、氷上スミレはフェアリーズに似ている。

大空あかりのアイカツはどこかモーニング娘。を彷彿させるところがあって、先輩からもらったバトンを後輩に渡すという点や、ビジュアルも成長とともに自分らしさを探し出してどんどん可愛くなっていく、垢抜けていくような感じ。それは田舎くさい子がメンバーとなり先輩の背中を見て勉強し磨かれていくモーニング娘。のメンバーと少し似ている。出来ない事だらけから、だんだん出来る事が増え、時に急激に成長して人を驚かせる、パフォーマンスにはその時しか見られない瞬間性を持っている。だからコンサートに行きたくなるし、そのただ一度しか見れないパフォーマンスをより多く見たいと思える。

それに対してフェアリーズは元々ダンスが上手くビジュアルも可愛い子を選抜して組まれていて、スキルもビジュアルも最初から持っていた。(歌唱は後からではありますが) 彼女達のパフォーマンスはいつ見ても安定した満足感を得られる。モーニング娘。のようなドラマ性はあまりないですが、実力の高いダンスを見せながらメロディに淡々と歌声を叩き込んでいくパフォーマンスはとても心地良く、観る事に専念して心から楽しめる。できない⇨できるの過程ではなくて、できる⇨もっと良くの過程をずっと見せ続けてくれる。なんていうか職人気質って感じ、ライブ中には多くを語らないのも似てる気がする。思い入れという訳でなく、ダンスで刻んで歌を叩き込んで曲を武器として使ってるような…。

淡々とやるべき事をやり、打ち込んでいくのが氷上スミレのアイカツではないかと思うんですよね。とりあえずここまででがアニメのスミレちゃんに対するわたしの印象でした(長い)

 

では、本に描いた事と絡めて説明していこうと思います〜!

 

自身の見た目を周りから「良い」として褒められて育った子供はきっと一般的には自分は容姿が良い部類にいるんだろうなというのは分かるはずです。(ただ、ここは気に入らないとか、この部分は直したい、等は人によってもちろんあると思いますが)

だからこそ見た目を商売道具とする仕事が生まれるわけですから。ただその子がその事実にどれだけ関心があるかも人それぞれで、自分自身で良いと思っているかどうかもそれぞれで。

スミレちゃんに関しては、アイドルになる上でその容姿はかなり有利に働くけれど本人としてはさして重視しておらず現ステータスが当然「元から持ってるもの」というふるまいで、アイドルの方向性としては歌を重視したい。シャンプーとCDの仕事がブッキングした時の事を考えるとそんな見積もり。

また、あかりジェネレーションの1話であかりがスミレちゃんと同室になりお茶を淹れてもらうシーンにて、あかりがスミレちゃんの容姿を褒めると、スミレちゃんは微笑んでありがとうと答えます。それを見ていた時に、後ろから私のギャル妹が「いや否定せんのかーい!」と勢いよくツッコミを入れてきた事がずーっと忘れられなくて…笑  そうだよね、あかりだったら「え!そんな〜〜照」とか「氷上さんの方が美人だよ!」とか言いそうだよね、普通の人って謙遜するもんね…って妹のツッコミで改めて実感して…。

 

彼女にとってその見た目は、努力して手に入れた自慢の代物ではなく、元々持って生まれた当然のもので、それが偶然人より良かったみたいっていうスタンスにしたかったので冒頭のシーンは「私の容姿は良いのらしい。」としました。

 

その後スミレちゃんに小包が送られてきますが送り主は明かしてません。スミおじか、若しくは私か、読んでくれてる人か。誰でも良いのですけど、とにかく差出人のない小包という怪しいものをスミレちゃんにあげたかった。あと年明けくらいに観た松田龍平が出てた幕末くらいの設定の映画(タイトルは忘れた)でマジの小包を見てほんとに丈夫そうなガサガサの紙で包んで紐でしばってんだな小包って……って素朴に思った事もきっかけです。

 

贈られてきたものは本なのですが、それは私が本が大好きだからというのは説明しなくても理解してもらえると…笑

ちなみに、私が彼女に贈った本は「少女七竃と七人の可愛そうな大人」です。だからBLEACHみたいな1ページに1コマだオラー!ってページは雪とセーラー服の女の子とシェパードなわけです。七竃という美少女がその容姿の美しさを放っておけない大人たちにちょっかいかけられながら苦労して自分の生き方を探すお話。ぴったりですよね…。

次ページでほかに引用したのが

「夏子の冒険」三島由紀夫

「聖女伝説」多和田葉子

「刺青」谷崎潤一郎

「瓶詰の地獄」夢野久作

です!分かりやすい!王道ー!私は大好きです!読んでて凄く安心する!

 

ただアイカツの世界と、小説の仄暗い世界をつなげるにはどうしたらいいだろう?と考えたとき、別に私の世界と小説の世界も繋がってるわけじゃないし、私も周りに恵まれて生きてきた人間で、本で不幸や異端の美しさを知ってきたのだからそれでいいじゃんと。

ウエットティッシュのくだりは割とフフっと笑えるポイントとして落としたかったのだけど笑えましたでしょうか…?いつでもほくそ笑みポイントが欲しくてしょっぱなに持ってきましたけど、今のところ笑った報告は一人だけです笑笑

 

そこから短い1P完結が三つ

ひとつめが、スミレちゃんドッキリ回でいつの間にか苦手なお魚を克服していたので、また影で淡々と努力したんだなこの子はと思って取り上げました。ここでは遠藤周作の「海と毒薬」から実験内容を引用しています。超怖い本なので是非読んでみてほしい…。泣

二つめが街頭で自分の事を話してる雑談を聞くスミレちゃん。これは少女小説でありがち中のありがち、自分も肉でできてるんだ〜っていう謎の肉自覚と、鉄板の生理。自分も女なんだっていうのを現象として自覚せざるを得ないタイミングというのが10代。というだけ。

三つめはちょっとほっこりを挟みたかったので。スミレちゃんが読んだのは谷崎潤一郎著作「二人の稚児」これはちょっと説話的な雰囲気もあって内容もひどすぎず割と記憶に残っていたので!

 

次の話は以前に140字SSで書いたあかりとスミレちゃんのSSから。

f:id:kihayame162:20180321230631p:image

これを作る前に多和田葉子の「聖女伝説」を読んでいて、キリスト教的な、罰せられるとか、業火で焼かれるっていうイメージを持ったままで。

あかりと瀬名の関係というのは他のブランドより少々特殊で、瀬名も若くデザイナーとしては駆け出しで、アイドルとしてもまだまだなあかりとの互いの成長の相乗効果が出やすくって突然何倍にもなるんだろうと思っていて。他のブランドはだいたいが既に巨匠ちっくなデザイナーですからやっぱり立場的にはデザイナーが上かなって。

瀬名あかの民だからまぁ自然とあかりが瀬名に惹かれ始めてる兆候とかってスミレちゃんは気付くんだろうなと思うし、とは言えスミレちゃんも恋愛経験がない(とこの話では仮定させてほしい)ので、あかりが言ってるような事が分からない、体験した事がないと、思ってほしい。探求心はあれど、同じ道を辿って同じことを体験してみようという心の動きがスミレちゃんに現れるとは思えないので、あかりが知っている事を自分は知らないという事に対する劣等をどう処理するんだろうと考えて、少しの優越で収めてみた感じです…。

行きすぎると下に見るような表現になってしまうので、ただ、当たり前に、あかりが知ってる事をスミレちゃんが知らないのと同じくらいに、スミレちゃんが知ってる事をあかりは知らないんだよってのを描けたらなぁと思った結果です。ハグプリでも言っている、花さんにできないことがさあやさんにできて、さあやさんにできないことが花さんにできる。とても当たり前なことです。

 

そして最後の話。

これは元々私がスミレちゃんのイラストを描く時についつい顔を怖く描いてしまうんですけど、あとがきに載せたシャフリアールブルーコーデのアレンジを描いていた時、ロリゴシック過激派でもあるので、なんでロリゴシックでアラビアンナイトやろうと思ったんだろう?!って本気で怒ってたんですけど、そもそもシャフリアールって何?!って調べたらまさかの内容でびっくりしました。

あのミステリアスガール氷上スミレにシャフリアール王をあてがってくる夢小路魔夜先生マジモンのお耽美趣味なのか〜?!って感動してしまった。ステージに咲く氷の華と呼ばれる美貌の少女が狂気の王のドレスを着るなんて…そんな完璧な事があっていいのか?!これは女児アニメだったはずでは?!と随分高まった思い出、そこからです。いつか千夜一夜物語も読みたいです。あとジョニー先生の妹結婚式回でなぜ!スミレちゃんは!シャフリアールブルーコーデを着なかったのか!!!エンジェリーシュガーのバブちゃんコーデも似合ってましたけど!あかりと合わせてキュートにしたかったのかもですけど!という事であのような流れにしました。

ポイントとしてはここでこの本で初めてスミレちゃんの眉を描いたところ。動揺のために…。

 

自分の中で自分はこんなの読んでてこれが面白くて…暗いんだ…フフってほくそ笑むことと、人にそれを知られるとでは結構差があると思うんです。

古屋兎丸先生のライチ光クラブはめちゃくちゃ面白い漫画だけど、それを自分が読んでる分には良い、でも親に読まれるのは全然違いますよね?!自分の子供こんなエログロい漫画読んでんの?便器貫通してるけど、マ…?ってなりますよね?!私は実家を出る時に、親に読まれたら困るエログロ漫画全部を友達のハガレンと交換してもらったもん!そうゆうのってエロ本もか?!わかんねーけど!

だからこれまでひっそり自分の中で秘密にして育ててきたものを第三者に暴かれた時の動揺とは…と思うと…心が苦しくなってくる。けど、でも、それを暴いた上で肯定してあげる。その肯定をドレスを作り贈る事で成す魔夜先生の粋さ!(自分で描いてる)  魔夜先生のブルーエンプレスコーデ、及び、「いばらの女王」という楽曲の最強コンボはそれほどの事がないと、氷上スミレが振り切ってないと生まれないのではないかと思うのです。

しつこいですがセルフプロデュースですよ。それであの曲をチョイスするんですよ彼女は。自分自身の中の恐れの棘と戦う運命を選び取ったのです。強すぎる…。(ジャニーズのアイドルのソロ曲はいくつかデモを貰った中から本人が選ぶと聞いたのでスタライの子もそうじゃないかと仮定してます)

いばらの女王とブルーエンプレスコーデを初めて見て聞いたときに感じた、この溢れる強さは一体?!この、お約束を全て通ってきたような生粋の鋭すぎるかっこよさはどこから?!?という恐ろしさの裏付けを私なりに考えてみた結果のおはなしでした。最後に挟まるまさかのスミおじお手紙ページのスミレちゃんの手にあるものは分かりますかね?ウェットティッシュですよ?!笑 

昔から「体を冷たくしている」という表現?文?がとにかく好きで今回も入れてしまいましたが、ステージに咲く氷の華だし、除菌のウェットティッシュは冷たいしでまぁ繋がるかなぁと…!

あと私自身が割と熱い心を持った部分があって、それを職場の上司から「あなたは一見クールそうに見えるけど違うの、心にはちゃんと炎を持ってる。あなたの炎は赤じゃないの、青なの」というオモロすぎるお言葉で評して頂いてきっと一生忘れられないのでそれも盛り込みました。でもスミレちゃんも表情や言葉で表には出さないけれど燃える闘志を抱いている思いますし、そのためにいつも淡々とやるべき努力をこなしている子なので…置く言葉としては間違ってないかなって思います!

 

あかりもひなきちゃんもそれぞれのアイドル像があって、みんな違ってみんな良いわけで、ただそのアイドル像へ向かっていくためのアプローチの仕方ももちろん人それぞれなのです。もなさんの歌声から感じた入れ子のイメージとスミレちゃんのアイドルオーラにある正方形の箱を合わせてスミレちゃん自身が入れ子の小箱としてどんどん内側に自分を作って完成させいくようなそんなお話を描けたらと、小さな短編をいくつか作ってまとめました。

 

そう、話は最初に戻るんですがやっぱりどうしても、なにか暗いものを好んで摂取していないと姫カットにはたどり着かないと思うのです。前髪ぱっつんオペラです。

 

タイトルの【エクリチュール/クチュール】ですが、アーバンギャルドの楽曲「エクリチュールアバンチュールシュール」から取っています。

フランス語で、エクリチュールは書いたもの。今回は私の大好きな本をキーアイテムにしたのでエクリチュールという単語を絶対使いたかった。エクリチュールアバンチュールシュールという松永天馬氏大好き韻踏むシリーズはやっぱり小気味が良いので「ュール」で終わるフランス語としてクチュールにしました。ぴったり〜!

あと小話ごとに右上に手書き文字で入れてあるのはフランスの紅茶メーカーの名前です。タイトルがフランス語だったので紅茶と言えばイギリスですが今回はフランスに縛っておきました。

そして、私が誤字脱字チェックをお願いした旧知の仲のしぶきちゃんから、「ちょうど観たばかりの『17歳』というフランス映画に雰囲気が似てる」とお言葉頂戴してしまい、えー!本のタイトルも小話ごとのタイトルもフランスのだよ〜〜って盛り上がりましたので、またぜひその映画も観てみようと思います♡

 

何か作るときは必ずどこかから引用したり勝手な設定をする事が大好きで、さらに分かりにくさを愛してるので順当に分かりにくい本になったと思い解説してみました。ほんとはしない方が乙なのかもしれません。でも私と丸々同じ読者遍歴の人はきっと奇跡的な確率しかいないだろうし、自分で明かしていこうと今回は思った次第です。あと自分の好みを反映させたのもあったし、結果雰囲気漫画にしかならなかったけれど、自分なりに根拠を持ってわけあって描いてはいます!という弁明の為ですね。

 

初めてちゃんと漫画を描いて、ほんとにやる事が多いなぁと、びっくりしたんです。こんな労力を仕事をしながらやっている人間が日本中にたくさんいるという事、それも強制してないのにみんなひとりでにやり始めてる。凄すぎません?このパワー、労力。話を考え、起承転結などしてオチをつけ、ネーム、コマ割り、下書き、清書、さらにトーン、ベタ、おまけに写植ときた…。それらをぜーんぶ、締め切りまでにやりきるスケジュール管理能力と体力。やっぱり同人誌というのはパッションのなせる技。そうですよね!エルザ様!

 

またもや大変長くなりましたが最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。SarahahでもリプライでもDMでもブログのコメントでもなんでも、感想や励ましのお言葉頂戴できるととってもはぴなるですのでお待ちしてます!

反省点はやっぱり文書に頼ってしまったところ。なんだかいつも漫画と小説の中間みたいになってしまうので次は漫画らしい漫画を描く事を目標にしたいです。

 

最後の最後に、裏表紙とあとがきに書いてある、Inside my heart というのは、オペラ座の怪人からです。高校生の時に一度だけ映画を見たことがあって、ファーーーーーーーントムジオペライズゼァーーーインサーーイドマイハ〜〜〜〜〜〜っての。そしてオチが、実はマイハートじゃなくてマイマインドだったんです…恥ずかしい〜!マイハートと信じて疑わず調べなかった私が悪い!笑笑

 

以上!

 

この御本が凄い!芸カ15賞

 

こんばんは〜!!!

駆け抜けたぜ芸カ!取り戻したぞQOL!!!!(ヴァンガみ)きはめです!

アイカツ武道館から怒涛の生活でしたがようやく落ち着いてきました。ツイッタルのアカウントもわけわけして平穏ライフを送っています。

 

さっそく、タイトルどおりに芸カ15の御本の感想を得意な長文で書きつけていこうと思います。前回出たときは結局ムツさんの御本の褒め褒め記事のみになってしまったので…今回はたくさんいろんな本を褒め褒めしたい!そして通販再版書店委託などある場合は是非とも手に入れて頂きたい!!!ので、良さが伝わるように心を込めてぶちまけます。

 

今回はお友達の

♡かんざきちゃん(@kanzakigorou)

♡ももこさん(@mmc1110)の御本達を〜!

おふたりとはアイカツを通じて知り合ってから長くって、私が大学生だった頃からなので◯年のお付き合いになります。原稿が被ってるときはいつもさぎょいぷでお世話になっており、三人同時にYouTubeでチャー研の同じ話を見るチャー研タイムを挟んだりなど面白すぎて大好きなお二人です。少なくとも俺はなかよぴだと思ってる!!!今回の芸カは久々に三人とも出ることになったのでさぎょいぷざんまい。しんどかったけと楽しかったナ〜〜。思い出はこのあたりにして、本題の御本達の感想に入りますね。

 

♡星になった日 / かんざきちゃん

初めて今回の本の内容を聞いたとき、いつもゆるギャグ本のかんざきちゃんが真面目な話を描く、さらにオリキャラを出すのか〜!って思ってとても楽しみでした。二次創作でモブじゃなくてしっかり人格設定のあるオリキャラを新しく作って描くのは勇気がいる事だと思っているのでこれは凄い事だと…!

 

というわけで改めてじっくり読ませて頂いたのですが、ちえりちゃんが可愛い。

星宮いちごちゃんは凄すぎてスーパースターなのであまり人間味を感じないとずっとずっと思っていて、私にとっていちごちゃんの二次創作をする事は大変難しいのですが、それもあって普通の女の子のちえりちゃんの気持ちがストレートに伝わってくる。だって分かるじゃないですか、スターライト学園の試験を受ける程ではないけど動画サイトでアイドルをしてみるような気持ち。自分だって、頑張ってるんだって思いながらも自身の全身全霊をかけてやってるとは言い難い事。最初の1Pだけでそれを説明してしまうのがまず凄い。

2P目のポップ体「突然の死!」でギャグ本のかんざきちゃんみを感じてニコニコしました。2P目のテンポもめちゃめちゃかんざきちゃんらしさを感じますよね、この軽さと、いや待てよ…っていう気持ちの転換とそこからの急展開。かんざきちゃんの漫画だな〜〜!って思った。

そして3P目からちえりちゃんがいちごちゃんとなるわけですが、ここから過去編に入るまでがとても鮮やかです。気がついたらいちごちゃんになってる状態への動揺、そしてあおいちゃんが居る事で状況把握しやすくして、口調もいちごちゃんに倣わなければと理解する。そしていちごちゃんとしてアイカツをしよう!というコマまで、ちえりちゃんの心の声と口に出しているセリフ、あおいちゃんのセリフ、この三つだけで説明してしまう。

そのすぐ後にレッスンの過酷さを一コマでドーン!とぶつけるのもとても上手い。定番であるはずなのにほんとにこれをやる同人誌はあんまりない。なんでだろう…?

とにかくそのあと、ネーム見せてもらった時はまだ練られてなかったのですが、レッスンに付いて行けず自分の至らなさを痛感して泣き出してしまうちえりちゃん。その時ちえりちゃんがいちごちゃんを装う事を忘れている理由になっていて。それを材料にあおいちゃんはいちごちゃんの中身がいちごちゃんではない事を確信するというのも分かりやすかった。

 

セリフと絵だけで状況とキャラそれぞれの心情を見せていくのが漫画ですが、その当然の事が思った以上に難しいのも漫画です。今回私も初めて挑戦して痛感したんですけど…。ネームを見せてもらった時から、最初のページから過去編までの流れるような展開が読みやすく分かりやすく伝わりやすくて…この人は凄いなぁと思ったのですが内緒にしてました。悔しいじゃん…!

 

そして過去部分も、いちごちゃんならこういう事するだろうな〜って思えるし、言ってしまえばねつ造だけど全然違和感がない。繰り返すけれど私はいちごちゃんの二次創作ができないのでマジで凄いと思えて仕方がない。

そしてあおいちゃんとの対話シーンではスターライトの制服を着たちえりちゃんの姿になっているのも上手い。とても上手いし分かりやすい。そしてここでやってくるSHINING LINE*の秀逸すぎるCメロの歌詞。完全に泣かせにきてる。

あおいちゃんとの対話が、だんだんとあおいちゃんからの呼びかけになって、ちえりちゃんが夢から覚めようとしてるのを感じながら私たちはちえりちゃんが崖を登っていくのを見ている。完全に「そらせないくらい綺麗だったの、ありったけの勇気出して手を伸ばしたんだ」である(涙目)

こんなの、こんなのは応援せざるを得ない。

現実に戻ったらそこは努力を続けた先の少しだけ新しい自分になったちえりちゃんの未来で、なんといちごちゃんが彼女をステージに呼んでいる。一緒に輝こうと。ヘアスタイルを変える事も気持ちをきりかえる要素としてとても重要で、アイカツでもユリカ、おとめ、あかりらに髪型についてのシーンがある。いちごちゃんに憧れてアクセサリーを付けていた以前のちえりちゃんからの変化の説明になっている……ね〜〜にくい!

最後のページのちえりちゃんの表情と、シンプルな「うんっ!」だけのセリフそこに全部詰まってるし読んできた俺たちは分かるんだよ。最後のコマも超きまってて、あえて最後は二人が時間を共有した学校のセーラー服なの。ありがとうなの。

 

正直、かんざきちゃんはギリギリまでネームしてたので間に合うのかなって心配だったのでその心配を熱い拳でぶん殴られて返された気持ちで結構かなりやばい。大幅に削ったとあとがきにあるけれど、この構成でも完全に完結している…いや、もっと描きたかったシーンがあったのなら心残りはあると思うのだけれど、一番シンプルな形で見る事ができたからシンプルに心に響いたとも思うので、かんざきちゃん的には満足いかないかもしれないけれど、この本はこの本で、この状態で素晴らしいのだと言いたいー!!!!ありがとう!!!

f:id:kihayame162:20180308012310j:image

 

 

♡THANK YOU EVERY DAY / ももこさん

 

まず、私は美月ちゃんが年相応の女の子として描かれるのがだ〜いすきです。なので大好きにならないはずがないんだよなぁ。ムツさんの瀬名と美月ちゃんの本の時の感想にも書いたのですけれど…。前述したように私にとって星宮いちごちゃんはスーパースターで、モーニング娘。佐藤優樹ちゃんと同じように何を考えているのか、何をするのか、などが私ごときには全く想像できない存在なので二次創作ができないのですが、いちごちゃんとは反対に、美月ちゃんはあんなに孤高の存在でありながら溢れ出る人間味を感じるキャラクターだと思っているので、美月ちゃんの朗らかなお話って本当に大好きで。

ももこさんはただ三人がお泊り会してるだけの山も意味もオチもない古き良き同人誌と言っていたけど、美月ちゃんがお泊まり会わしているだけでヤマだし意味ありすぎだしそれだけだオチになるんだよなぁ。

美月ちゃんが夜にドーナツを食べるなんて事、普段ありえない事が起きてるというだけで既にヤマじゃん?一旦断ろうとして、訂正するし、特別な気分だからってもうその時点でPreciousなわけ。わかる?スカイプしながら美月ちゃんの髪型が分かんないー!って言ってたしその気持ちめちゃくちゃ分かるけど普通に描けてるし、しょうがないな〜って笑い方とってもとっても美月ちゃんじゃん?はしゃいでもお上品なの、美月ちゃんでしかないじゃん?

次ページのマロングラッセドーナシの前に俺たちの神崎美月は陥落するわけだけどな!!!!

 

あとパジャマのいちごちゃんがアイカツスタイルの時のイラスト仕様でヘアバンドで前髪上げてるのも芸がこまかい。このエンジェリーベアのパジャマ私も買った。アイカツが終わってから展開されてるアイカツスタイルをチェックしてるオタクならこの計らいにまずじ〜んとするよね。

そして賛否両論(?)あるコスモス呼び方問題をいとも簡単に解きほぐしてしまった…。この厄介オタクの心を救済してくれた。呼び方のあれこれ一つでこんなに女子で可愛いやりとりを描けるももこさんの女子さに感服してしまった。私はこんなに可愛らしくてくすぐったい会話絶対に絶対に考えられない!そしてやっぱり最後も美月ちゃんがぽろっとこぼす寂しげな、ちょっとの不安さを見せる言葉が可愛くって仕方がない。そう、そうなんだ、美月ちゃんはお姫様だから…めちゃくちゃ強いけれど、寂しがりやな子だから…美月ちゃんの寂しげを埋めるのはいつだって当然のようにいちごちゃんだから。(いや、みくるでもあることはもちろん分かってるんだけど、とりあえずシャイニングライン三人で、という事でご容赦ください)

 

 

♡だいすきの向かう場所 / ももこさん

 

こちらは既刊で、前回の芸カでの頒布でしたが、なんと私がお手伝いしたところがあるので頂いてしまいました♡

f:id:kihayame162:20180308015332j:image

エンジェリーシュガーの二人の本という事で、お話の中で着せるエンジェリーシュガーのドレスデザインを仰せつかりました〜!巻末に載せてもらってますが着るのに勇気が要るくらい溢れるかわいさの中にイノセントな色気を感じる、というのを意識してデザインしました。まどかちゃんが少しメイド風で、いちごちゃんがランジェリー風。

考える時に大まかなストーリーは伺っていたのですが、ちゃんと漫画として読んだのは今回の芸カで受け取ってからでした。

 

この記事において3、4回目になるけれど私はいちごちゃんの言動を想像する事ができないのでももこさんは本当に凄い。なぜこんなにもいちごちゃんがやりそうな事や言いそうな事を考えられるんだろう。

このお話はいちごちゃんとまどかちゃんの対比が素晴らしい。まず最初の学園長に呼ばれたところでいちごちゃんカットはアオリ、まどかちゃんはフカン。見開きで二人の感情の差を同じコマ割りと構成で描いて、学園長の部屋を出たあとはいちごちゃんが下から覗き込んで、まどかちゃんは仰け反る。

この時点で相反することを視覚的にも強調している〜!わかるわかるよ…まどかちゃんは考えすぎちゃうタイプだから…いちごちゃんが超人なだけに…。

 

また、距離の縮め方が星宮いちごちゃん過ぎて読んでいてまどかちゃんの視点になってドキドキする。こうして突然、手を引かれパフェを食べさせられ私の事も知ってほしいと言われる、その強引さにドキドキせずにはいられない。なのに、それなのに、その後には人から聞いた話の中のまどかちゃんではなく、自分が直接接した天羽まどかを知りたいという心をさらっていくセリフ。言うよ、いちごちゃんなら言うよねそういうの…自然となんの気なしに、ステレオタイプとか壊して踏み込んでいくよね。

そしてそんな星宮いちごイズムを真っ向から浴びたらどうなるのか、心奪われるのはもちろんだけど、劣等感に苛まれるのはもう分かりすぎるほどに分かる。こんなに前向きで後ろ暗い感情がひとつもない様を見せられたら、そうでない自分がとてもダメに思えてくる。このダメというのがまどかちゃんにとっては「かわいくない」という事で。そこの置き換えも素晴らしい。

あんなにも自分のことを「かわいい」と言えるまどかちゃんは強いけれど、それが自分に言い聞かせる為だったのか、それとも本気でそう思って言ってきたから尚更そうでないといけない強迫観念にとらわれてるのかは考えが分かれると思うけど、どちらにせよ完璧に邪気のないものを前にした時の自分を見つめるのはつらいこと。パフェシーンでは「複雑な気持ち、緊張」という言葉としていちごちゃんに話していますが、お約束のエンジェリーマウンテン崖登り後、天羽あすか先生を加えた三人でお茶をしている途中から本音が溢れでてきます。

「おばあちゃん」の追加と、エンジェルアリスコーデのまどか(アリス)と過去にあったしおんちゃんアリス回でのいちごちゃん(うさぎの役回り)を絡めて感情の吐露の起因にするのがとっても巧妙ですね〜〜〜泣泣

アリスはうさぎを追いかける、プレミアムレアドレスを着ていてもアリス(まどか)はうさぎ(いちごちゃん)を追いかけ続ける。エーン上手い…めちゃくちゃ上手い…。パフェでは出し切れなかった感情を「おばあちゃん」と「エンジェルアリスコーデ」を足して吐き出させる…そしてそれを天羽先生が受け止める。これは祖母と孫ではなく間違いなくデザイナーとアイドルとしての関係性です。アニメのまどかちゃん回でもそこの境界線をしっかり解決していたのでより強固になった気がする。

お話の収束に音城ノエルちゃんがやってくるのもにくいですねぇ〜〜泣 

あとがきを挟んでのプロモーションカット。シャイニングでエンジェリーな美しいラインが見えてしまう泣泣

こんなラストのカットに自分のデザインしたドレスを着せてもらって、本のタイトルで締めくくられるなんて…何だろうこの感動に立ち会えた感…とにかく美しいお話をありがとう、ももこさん…すち…。

 

勢いだけでここまで書いてきましたけど、かんざきちゃんもももこさんも本当に光の人というか、心が綺麗な人なのでは?と思えてならねぇ。じゃなきゃ三人でずっとさぎょいぷしてて私だけが暗黒物語を描く事になる訳がない!笑

悔しいけど確かに二人の本達は多くの人から賞賛されるべきものです。心が洗われるし泣けます。悔しいので涙目までで抑えましたけど!

 

人には向き不向きがが当然にありますけれど、同人誌も十人十色と実感しました。ネーム見せてもらったけど特に身にならないようなコメントしかできなかったのにあとがきに名前をあげてくれたかんざきちゃん、ありがとう。入稿の仕方が分かんなくて朝っぱらから電話で教えてくれたももこさん、超ありがとう。

仲良くしてくれる二人が描く同人誌がこんなに素晴らしい事が、なんでかこんなに誇らしい〜泣  

 

またさぎょいぷしたいし、遊びたい、遊んで欲しい。そんな気持ちになりました。私ももっと闇を深められるように頑張ろうっと……泣

とにかく、かんざきちゃんとももこさんの御本は涙したいアイカツのオタクは読むべきなので手に入れられる機会があれば是非ともゲットして泣いて欲しい。

 

きはめchanとのお約束です。

それでは〜!